第57回名古屋大学大学院人文学研究科・日本語教育学分野公開講演会(12月22日(土))


第57回名古屋大学大学院人文学研究科・日本語教育学分野公開講演会を行います。これは,平成30 年度名古屋大学大学院人文学研究科研究プロジェクト経費「研究者・大学院生のための言語テキスト検索およびテキストマイニングのワークショップの開催」主催です。参加費無料で,事前申し込みも不要です。

講師:渡辺 眞澄

失語症-単語と文の処理障害-

2018年12月22日(土) 13:00~16:30

渡辺先生のプロフィール:主に脳損傷者における動詞活用、単語の読み、文などの障害に関する研究を行っている。

  • 県立広島大学保健福祉学部コミュニケーション障害学科・准教授、言語聴覚士・博士(学術)(名古屋大学)
  • 2004年 – 2005年 University College London Dept. of Psychology  Visiting Researcher
  • 2017年 Neuroscience and Aphasia Research Unit, University of Manchester  Senior Visiting Fellow.

ワークショップの内容:内容:失語症は脳梗塞などの脳血管障害や頭部外傷などによっておこる後天的な言語障害で、発話、理解、読み、書き、の各側面に何らかの症状が現れる。単語レベルでは、単語の名称が出てこない呼称障害や、いろいろなタイプの復唱障害、音読障害などが生じる。一方、文レベルの障害としては失文法などがあり、その症状は言語によっても異なり、個人差も大きいことが知られている。日本語では助詞の省略や置換の報告が多い。失文法は理解面にも影響が及び、非可逆文に比べて可逆文の理解が、また能動文に比べて受動文の理解が困難であることなどは多くの言語で報告がある。失文法の障害メカニズムについては長年にわたって、言語学的表象の障害と捉える説と、処理の障害と捉える説が展開されてきた。当日は、これらのうちのいくつかの説と、自験例を呈示する。