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[終了しました]第15回共創言語進化セミナー (Thom Scott-Phillips氏)のお知らせ 6/30 17:30

第15回共創言語進化セミナー
タイトル: Understanding Animal Linguistics
講演者: Thom Scott-Phillips (Senior Research Scientist, the Social Mind Center and the Department of Cognitive Science, Central European University (Budapest))

言語 : 英語
日時 : 2021/6/30 (水) 17:30-19:00 JST (少し延びる可能性あり)
申込サイト: https://forms.gle/uoQxAbe7sdHLBSA6A
(登録後すぐにZoom情報を記載したメールが届きます。お見落としがないようメールをご確認下さい。)

概要:
How should we understand the findings of animal linguistics? Over the past 20 or so years, detailed comparative studies have revealed how some important qualities observed in human languages are also present, in some form or another, in the communication systems of other species. To pick just one example, the calls of chestnut-crowned babblers exhibit the collection of qualities that characterise ‘duality of patterning’, a property many linguists have identified as foundational. How should we interpret such discoveries, and accommodate them into linguistic theory? I will present an answer from the perspective of cognitive pragmatics.
First, I will summarise my experimental research showing basic combinatorics in bacterial communication. Second, I will argue that what is being revealed by animal linguistics is how many aspects of combinatoriality are present in the cognition of other species, and as such is potentially available to be co-opted by any culturally evolving communication system. Third, I will sketch the argument that what makes human communication so distinctive is that humans spontaneously interpret communicative stimuli as optimally relevant. This tendency sets in motion the cultural evolution of words and grammars, as epistemic tools that massive enhance human communication.

参考文献:
– Heintz, C., & Scott-Phillips, T. (under review). Expression unleashed.
– Scott-Phillips, T. (in press). Languages & the Necker cube. Inference: International Review of Science.
– Scott-Phillips, T., Diggle, S., Gurney, J., Ivens, A. & Popat, R. (2014). Combinatorial communication in bacteria: Implications for the origins of linguistic generativity. PLoS One, 9(4), e95929.
– Scott-Phillips, T., Kirby, S., & Ritchie, G. (2009). Signalling signalhood and the emergence of communication. Cognition, 113(2), 226-233.

Thom Scott-Phillips氏について:
エディンバラ大学でMSc、PhDを取得後、エディンバラ大学、ダラム大学での研究を経て、現職。心と文化、特にコミュニケーションと言語に対して進化学と認知科学からアプローチする研究を続けている。語用論の観点から言語の起源・進化を論じる画期的な本である”Speaking Our Minds”を2014年に上梓。本書の訳書『なぜヒトだけが言葉を話せるのか  ーコミュニケーションから探る言語の起源と進化』(東京大学出版会)が7/2に刊行予定(http://www.utp.or.jp/book/b577409.html )。

共催:科学研究費補助金基盤研究(B)「再帰的結合と身体性を基盤としたアブダクションによる他者意図推定の研究」

[終了しました]第14回共創言語進化セミナー(山極寿一氏)のお知らせ 6/11 18:00

第14回共創言語進化セミナー
タイトル: 共創的コミュニケーションの進化を考える
講演者: 山極壽一氏 (人間文化研究機構総合地球環境学研究所 所長)
言語 : 日本語
日時 : 2021/6/11 (金) 18:00-19:30 JST (少し延びる可能性あり、いつもと開始時刻が異なります)
申込サイト: https://forms.gle/ANTMgcRVdsTHA61X9
(登録後すぐにZoom情報を記したメールが届きます。お見落としがないようメールをご確認下さい。)

概要 :
現代の人間にとってことばは考える道具であり、創造性の源である。しかし、その進化の歴史を遡ると、
やはりことばはコミュニケーションの一つとして生まれ、発達してきたと考えざるを得ない。それは、
ことばがコミュニケーションとしては実に不完全な道具だからである。ことばは一語でも2語でも相手
に通じるし、逆にいくらことばを尽くしても相手に伝わらなかったり、誤解されることが多々ある。
人間は他の霊長類と同じく視覚優位の動物である。百聞は一見に如かずというように、見たことが真実
であり、それ以外の感覚は視覚を補うか、視覚による確認を促す役割を与えられている。だから、こと
ばのそもそもの役割は対面で行われていた社会的文脈を構造化し、時空間の広がりをもたせて、複雑さ
の増加に適応することだったのではないかと思えてくる。であれば、現在の言語に関する脳の機能やそ
の遺伝的仕組みを調べるとともに、人類の社会的文脈と認知能力がどのような背景で、いかなる進化を
遂げてきたのかについて検討することが不可欠になる。道具の進化はその大きな切り口になるだろう。
しかし、人類に系統的に近い霊長類の社会的文脈と認知能力、それを支える生理的特徴を総合的に分析
することも重要である。なぜなら、人類の脳容量は集団規模の増加に対応して増大したと考えられてい
るからである。集団規模の増大は人類にいかなる利益をもたらし、いかなる問題を生んだのか。そこに
は、霊長類の食と性の特徴が基調となっている。人類の祖先は他の霊長類、とりわけ人類に近い類人猿
が経験していない生息域に足を延ばすことによって、身体や生理の特徴を大きく変えた。食生活の変化
による消化器の縮小、生活史の変化による成長遅滞や離乳期、思春期の登場といった特徴である。社会
編成の変化はそれらの変化と強く関連付けられており、新しい環境で人類の生存を支えるものだったは
ずである。複数の家族を含む共同体はその結果としてできた。個体の自由な動きを容認しながら大きな
集団をまとめるには、シンボルを使った全体論的なコミュニケーションが必要になる。つまり、社会的
文脈をいくつも作り、それを全体的にまとめ上げて解釈する必要性が生じる。そのとりあえずの道具が
ことばであった。ことばはコミュニケーションとしては万能ではない。そして今、ことばに代わるシン
ボルを使ったコミュニケーションが登場し、人々を混乱に陥れている。その新たな情報社会の危機を乗
り越えるためには、ことばのもつ原初的役割とそれが発達した背景、そしてそのコミュニケーションと
しての限界を理解しなければならないと思う。

参考文献:
– Yamagiwa J, Shimooka Y, Sprague DS (2014) Life history tactics in monkey and apes : focus on female-dispersal species. In : Yamagiwa J & Karczmarski L (eds), Primate and Cetacean : field research and conservation of complex mammalian societies, Springer, Tokyo, pp. 173-206.
– Yamagiwa J, 2018. Evolution of community and humanity from primatological viewpoints. In : Stomu Yamash’ta, Tadashi Yagi, Stephen Hill (eds), The Kyoto Manifesto for Global Economics : The Platform of Community, Humanity, and Spirituality, Springer Nature, Singapore, pp. 329-357.
– ロビン・ダンバー著『人類進化の謎を解き明かす』(2016)インターシフト
– 野間秀樹著『言語存在論』(2018)東京大学出版会
– ダニエル・エヴァレット著『言語の起源』(2020)白揚社

山極寿一氏について:
京都大学理学部卒、理学博士。京都大学理学研究科教授を経て、2020年9月まで京都大学総長を務める。国際霊長類学会会長、国立大学協会会長、日本学術会議会長、内閣府総合科学技術・イノベーション会議議員を歴任。2020年4月より現職。アフリカ各地でゴリラの行動や生態をもとに初期人類の生活を復元し、人類に特有な社会特徴の由来を探っている。著書に『暴力はどこからきたか』(NHKブックス)、『人類進化論』(裳華房)、『家族進化論』(東京大学出版会)『スマホを捨てたい子どもたち』(ポプラ新書)など。

日本第二言語習得学会第21回国際年次大会(J-SLA2021)研究発表募集

「2021年度日本第二言語習得学会第21回国際年次大会(J-SLA2021)」における研究発表募集のご案内をさせていただきます。
皆様のご応募を心よりお待ちしております。

【日本第二言語習得学会 第21回国際年次大会(J-SLA2021) 研究発表募集】

日程: 2021年10月23(土)、24日(日)
場所: Webサイトで実施
招待講演: Dr. Heather Marsden氏 (ヨーク大学)

<研究発表募集>
発表応募締切: 7月15日 (木) 11:59pm (日本時間)
研究領域: 第二言語習得の理論的・実証的研究
発表言語: 日本語または英語
発表種別: 「口頭発表」、「ポスター発表」、「学生ワークショップにおける口頭発表」
応募方法: 発表要旨などを発表申し込みサイトから提出。発表申込サイトは2021年6月1日から2021年7月15日まで開設します。
研究発表募集の詳細:
【日本語】 https://www.j-sla.org/events/20200625-01
【英語】 https://en.j-sla.org/events/20200625-01

<問い合わせ先>
J-SLA事務局 若林 茂則

[終了しました]第13回共創言語進化セミナー(Prof. Charles Yang)見逃し配信(5/31 15時まで)

新学術領域「共創言語進化」http://evolinguistics.net/ 主催の第13回共創言語進化セミナー見逃し配信のお知らせをさせていただきます。ご興味のある方、ぜひご覧下さい。

なお、第12回「認知言語学による言語進化研究の可能性:形式の進化と意味の進化」(谷口一美氏)は5/17月まで配信しています。第14回は山極寿一氏(6/11、時間未定)を予定しています。
(第12回の講演内容→ http://evolinguistics.net/event/?id=event1574 、視聴登録→ https://forms.gle/4YcfPEEpWyFRpTtYA

第13回共創言語進化セミナー見逃し配信
タイトル: Ready to Learn
講演者: Charles Yang (Professor, Department of Linguistics, Computer Science, and Psychology, University of Pennsylvania)
https://www.ling.upenn.edu/~ycharles/
言語 : 英語
配信期間 : ~ 2021/5/31(月) 15:00 JST
申込サイト: https://forms.gle/ZvDvZ4hSSKHRQR8F9
(登録後すぐにリンクを記したメールが届きます。お見落としがないようメールをご確認下さい。)

概要:
I review some evidence that the mechanism of language acquisition appears to be domain general, and thus possibly evolutionarily available prior to the emergence of the core faculty of language. A more directly empirical consequence of this view, if correct, is that Universal Grammar consists only of formal, but not substantive, universals.

参考文献:
– Yang, C. (2020) How to make the most out of very little. Topics in Cognitive Science, 12: 136-152. https://doi.org/10.1111/tops.12415
– Yang, C. (2018) A User’s Guide to the Tolerance Principle, lingbuzz/004146. https://ling.auf.net/lingbuzz/004146

Charles Yang氏について:
ペンシルバニア大学言語学・コンピュータ科学・心理学科教授。同Integrated Language Science and Technology 代表。2000年にMITからPh.D.取得(コンピュータ科学)。研究テーマは言語獲得、言語変異・変化、自然言語処理の他、言語と認知・知覚の関係など心の科学全般に渡る。主な著書にKnowledge and Learning in Natural Language (OUP 2003)、The Infinite Gift: How Children Learn and Unlearn the Languages of the World (Scribner’s  2006)、The Price of Productivity: How Children Learn to Break the Rules of Language (MIT Press 2016) など。

[終了しました]BiL1研究会 第22回研究会のご案内

BiL1研究会(第1言語としてのバイリンガリズム研究会) 第22回研究会をオンラインで開催いたします。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
 
・開催日時
5月22日(土)13:00-18:00
・プログラム、申込方法(5/16〆切)
詳細は下記URLをご覧ください。

https://sites.google.com/site/bilingualismasa1stlanguage/2020nian-di22hui-yan-jiu-hui

よろしくお願いいたします。

[終了しました]第12回共創言語進化セミナー(谷口一美氏)のお知らせ 4/28 17:30 Z

新学術領域「共創言語進化」http://evolinguistics.net/ 主催の第12回共創言語進化セミナーのお知らせをさせていただきます。ご興味のある方、ぜひご参加下さい。

申込サイト: https://forms.gle/dheha4fMRsKUyyrN8

(なお、第11回「自閉症児の韻律:韻律音声学手法を用いた解析からみえてくる特性」(馬塚れい子氏)の見逃し配信は4/21 15時までです。講演内容→ http://evolinguistics.net/event/?id=event1442 、視聴登録→ https://forms.gle/5BbphydjEZosGQpJ9
4/14に予定していましたThom Scott-Phillips氏のセミナーは講演者体調不良により直前の延期となり、たいへん失礼いたしました。改めて日程調整して開催させていただきます。)

第12回共創言語進化セミナー
タイトル: 認知言語学による言語進化研究の可能性:形式の進化と意味の進化
(A View of Cognitive Evolinguistics: An Exploration of Evolution of Linguistic Forms and Meanings)
講演者: 谷口一美(京都大学大学院 人間・環境学研究科 教授)

言語 : 日本語
日時 : 2021/4/28 (水) 17:30-19:00 JST (少し延びる可能性あり)
申込サイト:
(登録後すぐにZoom情報を記したメールが届きます。お見落としがないようメールをご確認下さい。)

概要 :
認知言語学は、生得的な普遍文法の存在を前提とせず、領域一般の認知能力の連合として言語機能の説明を試みる言語理論である。認知言語学を特徴づける言語観として主に、(i) 形式と意味の対応を言語の基本単位とする「言語の記号性」、(ii) 事例からのボトムアップにより規則性を抽出する「使用基盤モデル」 (usage-base model)、(iii) 言語表現の意味を概念化の問題とみなす「主観的意味論」が挙げられる。本セミナーでは、こうした認知言語学のパラダイムによって言語進化にどのようなシナリオを与えることができるか、言語の形式と意味の両面から検討し、構造の発達および意味の拡張・創発のメカニズムを示す。認知言語学とその関連理論である機能主義、構文文法における言語進化研究の取り組みを概要し、言語獲得や歴史的言語変化といった動態的側面に認められる傾向性を手掛かりとしつつ、原型的言語から現在の言語に至る変化の道すじを探る。

参考文献:
– Taniguchi, Kazumi (2017) “MAP Grammar: A Cognitive Grammar Perspective,” A. Tajino (ed.) A New Approach to English Pedagogical Grammar: The Order of Meanings, 51-62, Routledge.
– 谷口一美 (2018) 「最新の構文文法研究の進展」早瀬尚子(編)『言語の認知とコミュニケーション ―意味論・語用論、認知言語学、社会言語学 ―』 第Ⅲ部, 開拓社.
– Taniguchi, Kazumi (2019) “Language Acquisition: A Systemic View from Cognitive Linguistics,” A. Tajino (ed.) A Systems Approaches to Language Pedagogy, 11-22, Springer.

谷口一美氏について:
大阪大学文学部助手、大阪教育大学准教授、京都大学大学院人間・環境学研究科准教授を経て2016年より現職(京都大学大学院人間・環境学研究科 教授)。博士(文学)。新学術領域「共創言語進化」A01言語理論班の研究分担者。主な著書に『事態概念の記号化に関する認知言語学的研究』(ひつじ書房, 2005年)『認知意味論の新展開―メタファーとメトニミー』(研究社, 2003年)など。認知言語学の立場から、構文の獲得やメタファー写像のメカニズムに関する理論的研究を行っている。

共催:科学研究費補助金基盤研究(B)「再帰的結合と身体性を基盤としたアブダクションによる他者意図推定の研究」

The 29 Japanese/Korean Linguistics Conference (JK 29) (Oct 9-11, 2021, *online)

You are encouraged to submit an abstract to the forthcoming JK 29 conference

to be held online in October. Thank you for your kind attention.

Best wishes,

Kaoru Horie

Nagoya University

**************************************
The 29th Japanese/Korean Linguistics Conference (JK29), jointly hosted by
Nagoya University and the National Institute for Japanese Language and
Linguistics (NINJAL), will take place at Nagoya University, Japan, from 9 to
11 October 2021, with satellite events on 8 October. In view of the continuing
spread of COVID-19, the organizing committee decided that the conference will
be held as a virtual “real-time” conference from October 9 to 11, 2021 (Japan
Standard Time), with invited workshops planned on October 8.

Invited satellite workshops currently planned on October 8 include the following:

Pedagogical Approaches to Japanese/Korean Linguistics (accepting abstract submissions)

https://sites.google.com/view/jkconf29/workshops/pedagogical-approaches-to-jk-linguistics

Data-oriented Approaches to Meaning in Korean and Japanese

https://sites.google.com/view/jkconf29/workshops/data-oriented-approaches-to-meaning-in-korean-and-japanese

JK29 will feature six invited presentations by the following distinguished
scholars:
– Dr. Taehong Cho (Hanyang University, South Korea)
– Dr. Bjarke Frellesvig (University of Oxford, UK)
– Dr. Yuki Hirose (University of Tokyo, Japan)
– Dr. Noriko Iwasaki (Nanzan University, Japan)
– Dr. Peter Sells (University of York, UK)
– Dr. Wataru Uegaki (University of Edinburgh, UK)

The Japanese/Korean Linguistics Conference (JK) is the only long-running
annual international conference on Japanese and Korean linguistics. It
attracts the highest caliber of academic research relevant to one or both
languages, including minority languages and sign languages. As in previous JK
conferences, JK29 invites papers on, for example, phonology, phonetics,
morphology, syntax, semantics, historical linguistics, discourse analysis, and
psycholinguistics of Japanese and Korean.

Second Call for Papers:

The JK29 organizing committee welcomes abstract submissions for 20-minute oral
presentations, followed by 10 minutes for discussion, and for poster
presentations. Oral presenters will make real-time presentations on Zoom
(Japan Standard Time). Special considerations may be given to oral presenters
logging in from different time zones. Poster presenters will be asked to
upload their pre-recorded presentations on the conference website in advance
(one week before the conference) and receive and respond to questions/comments
during the conference period (October 9-11) in a non-real-time fashion (e.g.
Slack (https://slack.com)). As in previous JK conferences, papers based on
oral presentations will be published by CSLI.

Abstract Submission: Abstracts should be submitted as PDF files via EasyChair:
https://easychair.org/my/conference?conf=jk29

When submitting your abstract through EasyChair, please enter the title of
your abstract and type “the file uploaded” in the spaces under “Title and
Abstract” (you do not need to enter your abstract there) and upload the PDF
file of your abstract using “Uploads”. Please use the space under “Keywords”
to (i) enter four/five keywords that describe the study; (ii) choose and enter
one or two of the following eight categories for the abstract: (1) phonetics/
phonology, (2) morphology, (3) formal/lexical semantics, (4) formal syntax,
(5) formal pragmatics, (6) functional/usage-based linguistics including
functional pragmatic analyses, (7) conversation analysis/discourse analysis,
(8) sociolinguistics, (9) historical linguistics, (10) psycholinguistics, and
(11) minority/endangered languages, (12) other(s); and (iii) indicate the
preferred mode of presentation (oral, poster presentation or either).

For abstract submission guidelines and other information, please check the
conference website: https://sites.google.com/view/jkconf29/

Contact:  jklinguistics29_AT_ gmail.com

[終了しました]第11回共創言語進化セミナー(馬塚れい子氏)見逃し配信 (4/21まで)

新学術領域「共創言語進化」http://evolinguistics.net/ 主催の第11回共創言語進化セミナー見逃し配信のお知らせをさせていただきます。ご興味のある方、ぜひご参加下さい。

なお、第12回「Understanding animal linguistics」(Thom Scott-Phillips氏)は4/14(水)開催です。
(第12回の講演内容→ http://evolinguistics.net/event/?id=event1475 、登録サイト→ https://forms.gle/K38WSYcsjyuK9DxH7

第11回共創言語進化セミナー見逃し配信
タイトル: 自閉症児の韻律:韻律音声学手法を用いた解析からみえてくる特性
(Intonational Phonology can shed light on the nature of prosody in Japanese children with ASD:
Dissociating linguistic and para-linguistic aspects of intonation)
講演者: 馬塚れい子 (理化学研究所 脳神経科学研究センター 言語発達研究チーム チームリーダー)

言語 : 日本語
配信期間 : 2021/4/7 (水) 9:00~4/21(水)15:00まで
申込サイト: https://forms.gle/5BbphydjEZosGQpJ9
(配信サイトの通知方法が変わり、登録後すぐにメールが届くことになりました。お見落としがないようメールをご確認下さい。)

概要 :
自閉症児の発話はその韻律が不自然だと言われるが、対話者の印象に基づく記述的な報告が多く、定型児と比較してどこがどう異なるのか、また非定型な韻律が自閉症の他の特性とどのような関連があるのかについては不明な点が多い。我々の研究では、発話の韻律のうち単語のアクセントや、発話の長さなどの言語特性で決まる言語的側面と、話者交代のタイミングや強調の程度など、他者との社会的コミュニケーション
によって決まるパラ言語的側面を区別し、それぞれの特性について高機能自閉症児と定型児を比較した。その結果、言語的な要因で決まる韻律特性では、自閉症児は定形発達児と比較して全く差がみられなかった。これに対し、自然対話におけるパラー言語的な側面では、不自然だと判断された箇所が定型児に比べて5倍以上確認された。
特に、韻律のパラ言語側面の不自然さの生起回数には自閉症児、定型児を含めた対象児全体で大きな個人差があることもわかった。この個人差が、自閉症児、定型児の自閉傾向と何らかの関連があるのかを調べた。聴覚的驚愕反応は、自閉症のバイオマーカーとしての有効性が議論されているが、本研究に参加した自閉症児と定型児の聴覚驚愕反応を計測すると、その結果と韻律のパラ言語的の不自然箇所数が高い相関を示すことが分かった。これらの結果から、自閉症児の発話の韻律の不自然さは言語的な問題ではなく、自閉症のコアな症状である社会的、対人関係の困難に起因するものであり、それが自閉症の生理的指標であると言われる聴覚的驚愕反応と高い相関を示すことからも確認されたことを示す。

馬塚れい子氏について:
Duke大学心理学部の講師、Assistant Professor、Associate Professorを経て、2004年より現職。Duke大学 心理神経学部 Research Professor、早稲田大学 応用脳科学研究所、中央大学研究開発機構 客員研究員、東京大学IRCN Affiliated Faculty。新学術領域「共創言語進化」B03認知発達班研究協力者。科研費特別推進研究「アジアと欧米:コミュニケーションの文化差から言語の獲得過程を探る」研究代表者。日本語の音声獲得を通して人の脳発達のメカニズムを探り、そして、子供の言語理解は大人とどう違うかを探求している。

[終了しました]第12回共創言語進化セミナー(Thom Scott-Phillips氏)のお知らせ 4/14 17:30 Zoom

新学術領域「共創言語進化」http://evolinguistics.net/ 主催の第11回共創言語進化セミナーのお知らせをさせていただきます。ご興味のある方、ぜひご参加下さい。

(なお、第10回「ショウジョウバエを用いた全脳神経回路コネクトーム解析」(伊藤啓氏、http://evolinguistics.net/event/?id=event1419 )の見逃し配信は4/5まで、
第11回「自閉症児の韻律:韻律音声学手法を用いた解析からみえてくる特性」(馬塚れい子氏、http://evolinguistics.net/event/?id=event1442 )は4/2開催です。)

第12回共創言語進化セミナー
タイトル: Understanding animal linguistics
講演者: Thom Scott-Phillips (Senior Research Scientist, the Social Mind Center and the Department of Cognitive Science, Central European University (Budapest))

言語 : 英語
日時 : 2021/4/14 (水) 17:30-19:00 JST (少し延びる可能性あり)
申込サイト: https://forms.gle/K38WSYcsjyuK9DxH7
(登録後すぐにZoom情報を記載したメールが届きます。お見落としがないようメールをご確認下さい。)

概要:
How should we understand the findings of animal linguistics? Over the past 20 or so years, detailed comparative studies have revealed how some important qualities observed in human languages are also present, in some form or another, in the communication systems of other species. To pick just one example, the calls of chestnut-crowned babblers exhibit the collection of qualities that characterise ‘duality of patterning’, a property many linguists have identified as foundational. How should we interpret such discoveries, and accommodate them into linguistic theory? I will present an answer from the perspective of cognitive pragmatics.
First, I will summarise my experimental research showing basic combinatorics in bacterial communication. Second, I will argue that what is being revealed by animal linguistics is how many aspects of combinatoriality are present in the cognition of other species, and as such is potentially available to be co-opted by any culturally evolving communication system. Third, I will sketch the argument that what makes human communication so distinctive is that humans spontaneously interpret communicative stimuli as optimally relevant. This tendency sets in motion the cultural evolution of words and grammars, as epistemic tools that massive enhance human communication.

参考文献:
– Heintz, C., & Scott-Phillips, T. (under review). Expression unleashed.
– Scott-Phillips, T. (in press). Languages & the Necker cube. Inference: International Review of Science.
– Scott-Phillips, T., Diggle, S., Gurney, J., Ivens, A. & Popat, R. (2014). Combinatorial communication in bacteria: Implications for the origins of linguistic generativity. PLoS One, 9(4), e95929.
– Scott-Phillips, T., Kirby, S., & Ritchie, G. (2009). Signalling signalhood and the emergence of communication. Cognition, 113(2), 226-233.

Thom Scott-Phillips氏について:
エディンバラ大学でMSc、PhDを取得後、エディンバラ大学、ダラム大学での研究を経て、現職。
心と文化、特にコミュニケーションと言語に対して進化学と認知科学からアプローチする研究を続けている。
語用論の観点から言語の起源・進化を論じる画期的な本である”Speaking Our Minds”を2014年に上梓。

[終了しました]第10回共創言語進化セミナー(伊藤啓氏)見逃し配信 (4/5まで)

新学術領域「共創言語進化」http://evolinguistics.net/ 主催の第10回共創言語進化セミナー見逃し配信のお知らせをさせていただきます。ご興味のある方、ぜひご視聴下さい。
(なお、第11回「自閉症児の韻律:韻律音声学手法を用いた解析からみえてくる特性」(馬塚れい子氏、4/2開催)については、http://evolinguistics.net/event/?id=event1442 をご参照下さい。)

第10回共創言語進化セミナー見逃し配信
タイトル: ショウジョウバエを用いた全脳神経回路コネクトーム解析
講演者: 伊藤 啓 (独ケルン大学理学部動物学教室神経解剖学・実験形態学講座 教授 / AXAチェア)

言語 : 日本語
配信期間 : 2021/3/17 (水)~4/5(月)15:00 JST
申込サイト: https://forms.gle/1owwU1BLH1P9fYis7
概要 :
感覚情報の入力から運動制御の出力に至る脳の情報処理の全体像を理解するには、脳内の特定の一部の領域だけでなく、脳全域の神経回路構造の解明と、それぞれの回路要素が果たす役割を理解することが重要である。キイロショウジョウバエは、脳が縦横数百ミクロンと小さく、神経細胞が数万個と少なく、特異的な少数の神経で遺伝子発現を誘導する手法が発達しているため、このような研究に適している。膨大な手間をかけた電子顕微鏡連続切片画像の撮影と神経トレースによる初めての全脳コネクトームデータも昨年完成し、我々は脳中心部にある2万個の神経データを形態とシナプス結合パターンで分類して、5,600種の神経を同定した。遺伝子発現誘導系統を用いた光学顕微鏡による解析では、標識した神経の全構造を可視化できるだけでなく、毒素遺伝子やチャネル遺伝子を発現させてその神経の機能を操作し、行動実験で影響を解析することも可能である。しかし全神経の網羅的同定は難しく、また光顕ではシナプス結合の詳細は分からない。電顕では全神経を網羅的に同定でき、シナプス結合も解析できるが、細かい神経分岐を全て同定するのは難しい。また電顕データでは行動学的、生理学的解析はできない。光顕と電顕の両方を機動的に組み合わせた今後の研究の手法を紹介する。

参考文献:
– Scheffer LK, Xu CS, Januszewski M, Lu Z, Takemura SY, Hayworth KJ, et al. A connectome and analysis of the adult Drosophila central brain. eLife. 2020, 9, e57443. doi: 10.7554/eLife.57443.
– Tsubouchi A, Yano T, Yokoyama TK, Murtin C, Otsuna H, Ito K, Topological and modality-specific representation of somatosensory information in the fly brain, Science. 2017, 358, 615-623. doi: 10.1126/science.aan4428

伊藤啓氏について:
1991/3 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻終了。理学博士。独マインツ大学研究員、基礎生物学研究所助手、東京大学分子細胞生物学研究所准教授等を経て、2015/10より現職。大量の遺伝子発現誘導系統スクリーニングによる神経細胞の体系的同定法を創始して、ショウジョウバエ脳の神経回路の全貌解明を進める。